絶滅危惧の素材と道具・いま起こっていることシンポジウム(11/17)に登壇する研磨炭四種の最後の作り手・木戸口武夫さんに励ましのお手紙を書こう!
古来から日本には、「炭で磨く」文化があります。炭と聞けば燃料としての炭を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。バーベキューで使う炭のほかには、日常の暮らしのなかでは吸湿やにおい取り、浄水という方もいらっしゃるかもしれませんね。
研磨のために炭が使われてきたことは、ものづくりに携わる方以外はあまり知られていないのではないでしょうか。切手やお札など印刷原板、金属やレンズ、漆などを磨くために使われてきました。顕微鏡で見ると、サンドペーパーは粒子が尖っていますが、炭は丸いそうです。炭でなければできない仕事が世の中には沢山あります。しかし、ある部分、つくり手がこだわったり、消費者がその違いを比べて見たり気づかなければ、わざわざ使われることがなくなり、消えてゆく道具になってしまいます。
日本の工芸が誇る、世界に勝負できる「品質」の面を支えているこの道具を、わたしたちは絶やしてしまってもいいものなのでしょうか。研磨のための炭と同様に、日本全体で起こっているこれらの課題を、研磨炭の名工・木戸口さんの制作の様子を追った動画を見ながら、みなさんと考えるシンポジウムを11/17に開催いたします。
そこで、みなさまにお願いです。 今回起こしたい第一歩のアクションは、さまざまな課題を抱えつつ、誇りと矜持で制作を続けて下さっている道具や素材の制作者に、この21世紀鷹峯フォーラムのなかで、「ありがとう」や「はげまし」を届けたいと考えています。
もしよろしければ、今回は木戸口武夫さんにあてて、シンポジウムの2日前、11/15までに届くように、CoJの事務局宛に簡単なメッセージ、もしくはお手紙をおおくりいただけませんでしょうか。
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FAX:03-3573-3315 MAIL:info@takagamine.jp
郵送:〒104-0061 東京都中央区銀座5-3-12 壹番館ビルディング3階
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実際につくり手のかたのなかには、まだまだ先代から残された研磨炭をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。日に日に減るものでないために、大きな問題だと認識されていない方もいらっしゃいますでしょう。しかし、「次世代のつくり手も、この磨く炭を使ってもらいたい」と思っている方がいることが大きな励みになります。そんな思いを木戸口武夫さんにお届けできれば幸いです。なお、一般の方からのメッセージも歓迎いたします。
よい仕事を褒め合う環境が、作家さんのこだわりを生み国産の炭を選び買うことで、炭産業とその技術を国内で維持してゆくことにつながります。ほかにもまだまだ、わたしたちには何かできることがあるかもしれません。そして、当日のシンポジウムへの議論にご参加いただきたく、心よりお待ち申し上げております。
絶滅危惧の素材と道具いま起こっていることシンポジウム
日程:2017年11月17日(金)
時間:15:00~16:30 (14:30~受付開始)
会場:石川県立美術館・ホール
(無料・事前申込特典(家庭用研磨炭)あり)
お申し込みは公式鷹峯ウェブから。http://takagamine.jp/event/5951