金沢安江金箔工藝館2

石川・金沢 トークリレーバトン

11/7tue.
文化財建造物に使用された金箔に関する保存修復科学的な調査研究

我が国の歴史的建造物の多くに金箔が使用されていますが、金箔の組成や使用方法について詳しく研究されたことはありません。それを試みたのが、今回の「文化財建造物に使用された金箔に関する保存修復科学的な調査研究」です。現在平成の修理が行われている日光東照宮をケーススタディとして、東照宮の江戸中期に行われた修理で残された文書を解読して修理に使われた金箔を割り出し、それと同じ組成の金箔を復元・作成して彩色手板を作成しました。その一連の研究成果を展示するものです。研究内容をパネルで解説するとともに、当時の装飾の断片、当時の金貨、それを用いて復元した金箔そして彩色手板を展示しています。また、陽明門の修復過程をVTRで紹介しています。この展示を通して、多くの方が文化財の保存修復について、それに活用される金沢の金箔について知ってくださることを願っています。

金沢箔技術振興研究所

所長

川上 明孝