石川県九谷焼美術館1

石川・金沢 トークリレーバトン

11/15wed.
北大路魯山人《椿文鉢》個人蔵

石川県九谷焼美術館と魯山人寓居跡いろは草庵は、ともに今年で開館15周年を迎えました。そこで両館で開館15周年記念特別企画展「魯山人と初代須田菁華」を開催します。九谷焼美術館では「師弟の絆」、いろは草庵では「大観時代のわざ」と題してご紹介します。
第1会場の九谷焼美術館では、初代須田菁華の作品と魯山人の作品を展示し、魯山人が須田菁華から影響を受けて作陶を始め、古陶磁を超えた独自の作風を築くまでをご紹介します。魯山人の作陶は、星岡茶寮の前身である美食倶楽部の食器制作が始まりであり、それはまた山代温泉での初代須田菁華との出会いに始まります。須田菁華窯で初めて絵付けをした経験から自信を得た魯山人は、大正12(1923)年に須田菁華窯で初の本格的な作陶を始めました。染付を始め幅広い模古作品を得意とした初代須田菁華は魯山人が最も薫陶を受けた人物です。使うための器であることに誇りを持ち、独歩を貫き続けた二人の絆を感じていただけたらと思います。(後編につづく)

石川県九谷焼美術館  (前編)

学芸員

      本谷 操