茶室「仙叟屋敷ならびに玄庵」のみどころについてご紹介します!
茶室は、茶道裏千家十五代・前家元鵬雲斎千玄室氏が設計し、数奇屋建築の名匠 中村外二工務店により建築されました。棟梁は、「日本の美」と称されるこの世界で、当代随一の名工と名高い職人 升田 志郎氏。京都迎賓館主賓室座敷をはじめ、日本を代表する数寄屋建築を手がけるなど国内外で多くの建築に携わっています。
升田棟梁の「木の『顔』を生かす」信念は、茶室の柱はすべて京都の北山杉を、床柱には天然のちりめん絞りの北山杉、床の間の天井板は、樹齢の長い九州の赤杉の一枚板を使うなど木材の選抜から部材の生かし方まで随所にこだわっています。仕上げに至るまで、木材の正面に据える一番いい表情を徹底的に探り、さらにその「顔」をより美しく見せる精緻な加工を施しています!
茶室開庵から20年が経ち、今も変わらず、千家四代仙叟ゆかりの趣を感じるのは、建物や茶道具などの目に見える価値の高さだけではなく、創り手の深く強い思い入れと、そして今も受け継がれている茶の心と小松人の風雅を愛する心が相まっていると日々感じさせてくれます。