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日本工芸週間とは

“年にいちど、工芸でつながる”

秋のお彼岸を含む日曜日から日曜日まで、工芸に親しむ特別な一週間です。社会のあらゆる人たちが、同時に「工芸」に思いを馳せ、使い、楽しむことが、工芸の未来を拓いていきます。

全国各地の工芸の情報を行き交わせ、ご家庭では家族や仲間とともに楽しみ、工芸関係者間ではジャンルを越えた共通課題を話し合っていきます。

〇工芸の魅力、再発見

自然素材と対話したものづくりと、人びとが編み出した技、使う知恵。これらは今なお、暮らしや文化の中にとけ込み、時に見い出すことができます。私たち自身も知らなかった、その魅力を広い角度から再発見し、現在の暮らしをさらに豊かにしていきます。

〇「文化観光」「感性教育」

日本の「工芸」は、今や世界を魅了する観光資源にもなっています。
「文化観光」「感性教育」「文化伝承力」「課題解決」「経済的循環系の再構築」・・・。
アフター・コロナに向けて、いまだからこそ可能な、これまでは分断されていた領域を越えた活動により新しい工芸のフェイズ年々大きくしていきます。

〇工芸の危機を共有

染めや織り、漆、木竹工の仕事、文化財修復の世界だけではなく、和食、伝統芸能を支える道具・衣装、伝統建築を支える素材・道具も、いけばなの花材、林業の道具も、サプライ・チェーンは壊され、安定した確保が困難になっています。伝統文化の担い手が少なくなれば、素材や用具の制作者を支えられません。工芸および、日本の伝統文化全体を密接に繋ぎ、私たちがよい消費者(使い手)として楽しむことが工芸の担い手を増やしていくことにつながり、やがて海外を魅了できる、文化のコンテンツとして磨かれていきます。

「日本工芸週間」構想のいままで

◎有識者会議で提案・採択

2017年1月
工芸の祭典・21世紀鷹峯フォーラム 第2回 in東京
300人の工芸有識者会議@東京ミッドタウン(出席者=美術館・博物館/研究者/教育機関/百貨店・ギャラリスト/作家・職人/NPO等)
※宮田文化庁長官(当時)臨席 ※ファシリテーター京都大学総合博物館・塩瀬隆之准教授

「100年後に残る工芸のために」にて
現代生活にいかに工芸を取り戻すかの議論で提案され、賛同を得た『日本工芸週間』設置を求める”東京提言”の発表(運営事務局:一般社団法人ザ・クリエイション・オブ・ジャパン)

◎課題解決に有効

2021年3月
文化庁主催の伝統工芸用具現在料の持続的確保に向けたシンポジウムでファシリテーターの京都大学総合博物館・塩瀬隆之准教授から「日本工芸週間が毎年あれば、情報も集められる」の意見が出る

◎日本工芸会で起案

2021年5月
日本工芸会理事会で重要無形文化財保持者・室瀬和美氏の起案で『日本工芸週間』提案について決議

◎トライアル始動

2021年7月
団体・地域を横断した「日本工芸週間トライアルプロジェクト実行委員会」*1を(運営事務局:一般社団法人ザ・クリエイション・オブ・ジャパン)組織、トライアルプロジェクトへの協力と調査協力を工芸関係団体・個人に依頼

◎トライアル実施

2021年9月
「日本工芸週間トライアルプロジェクト」を実施
・オンラインシンポジウム「100人の工芸」と「明日もつくり続けるために」
・協力団体の150文字活動紹介(70件)を既存の21世紀鷹峯フォーラム

サイトを急遽改編して掲載
工芸素材・道具・工程技術者調査は現在も継続中(2022年3月末迄)

◎始動準備

2022年3月
「日本工芸週間実行委員会」(任期2年)をあらたに改組・増強
※参加確定団体=昨年に加え、伝統的工芸品産業振興協会、Japancraft21

◎日本博による助成

2022年5月
「日本工芸週間と日本文化全体の活性化事業」が日本博イノベーション型の助成事業に

◎「和綴 watoji」の構築、参加の呼びかけを開始

2022年5月〜8月
昨年トライアルでのアンケートをベースに、工芸と日本文化の情報発信力・集約力の課題を解決する「和綴watoji.jp」を構築

◎「和綴 watoji」β版にて情報集約開始

2022年9月
「和綴watoji.jp」上の「日本工芸週間」で、多角的な情報集約始まる

◎日本工芸週間 開始

2022年9月18日
オープニング国際フォーラム「超!工芸」を実施予定、多くの事業主体が日本工芸週間に参加

2022年9月25日
素材と道具のフォーラム「明日も作り続けるために」実施し、閉幕

◎日本工芸週間 次年度に向けた情報集約活動

2022年9月−11月
各界のキーパーソンと、次年度構想

◎日本文化を横断的に活性化する「和綴watoji.jp」ローンチ

2023年1月
永続的に、「日本工芸週間」活動のみならず日本の文化を支えていく、和綴のアプリ版(日・英)、ブラウザ版が、ユーザーにとっての便利機能各種を備えてローンチ。