石川県立輪島漆芸技術研修所・香川県漆芸研究所 合同作品展
2017年11月1日(水)〜11月7日(火) @ しいのき迎賓館
石川県が誇る伝統工芸のひとつ、漆芸。県内からは重要無形文化財保持者(いわゆる人間国宝)も輩出され、その技術の継承なしに漆芸の発展を語ることはできません。今年創立50周年を迎えた輪島漆芸技術研修所は、まさにそのこと—人間国宝の技術伝承者養成−−を活動の主旨として、これまで歩みを重ねてきました。
一方、香川県でも漆芸の技術を次代へ繋ぐために、漆芸研究所が設置されています。石川と香川、2つのこの養成機関は、日本でただ2カ所のみ文化庁の助成を得ていることから交流が生まれ、今回の合同作品展が実現しました。
会場は、ギャラリーAが石川県、Bが香川県と分かれて回遊でき、それぞれに特徴的な技術である、香川県の蒟醤(きんま)、存清(ぞんせい)、彫漆(ちょうしつ)等と、石川県の沈金や螺鈿、卵殻、蒔絵等が紹介されました。
一つひとつの作品は、作家の個性がその世界をつくり上げていきますが、改めて会場ごとに眺めてみると、色使いやモチーフの特性の傾向から「その県らしさ」のようなものが浮かび上がるようでもあったのが、とても興味深い合同展でした。
展覧会、および資料館の情報は
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取材日2017年11月5日