金沢市制百周年記念事業として、金沢の優れた伝統工芸の継承発展と文化振興を図るため1989年に設立。金沢の工芸の発展には、藩政期の加賀藩御細工所が大きく寄与しました。当工房では、その御細工所の活動を基に、時代の変化に対応しうる工芸家の育成と、地域文化や伝統産業の振興を目指し、工芸作品や資料の展示なども行っています。
施設・会場の見どころポイント
工芸の人材育成施設として、再興九谷の魁となった春日山窯からの上絵、加賀蒔絵、加賀友禅、加賀象嵌など金沢ゆかりの工芸を基に、陶芸・漆芸・染・金工工房に加え、新たなものも伝統にしていこうと、ガラス工房が加えられました。工芸作品や資料の展示なども行っています。
施設・会場の特徴など
展示棟1階の常設展では、加賀藩御細工所の資料から春日山窯を始めとした金沢ゆかりの工芸作品を展示。2階の企画展では、工房講師や研修修了者ら現代の工芸作品を中心に展示。工房棟では、ガラス越しに研修者達の制作風景がご覧になれます。
代表作
銀象嵌蔓草文鐙
江戸中期(18世紀)
呉須赤絵写鳳凰牡丹文大鉢
江戸後期19世紀
赤絵獅子文瓢形大徳利
江戸後期(19世紀)
友禅紅葉に小鳥図
江戸末期~明治時代
秋酣蒔絵手箱
昭和5年(1930年)
飾りのある花器 華
平成6年(1994年)
象嵌朧銀花器「水きらら」
平成25年(2013年)
これまでの工芸に関する主なイベント
「ガラス・光と色と」(2013年)、「2014金属工芸国際交流展」(2014年)、「染-更紗から友禅」(2015年)、「注ぐうつわ-陶磁器にみる色絵の美-」(2016年)、「金沢卯辰山工芸工房研修者作品展」(毎年開催|会場:金沢21世紀美術館市民ギャラリー)