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展覧会・イベント、見てある記 #01

世界を魅了した九谷磁器(ジャパンクタニ) 「鳥を描く」展
2017年9月12日(火)〜11月12日(日) @ 能美市九谷焼資料館
展示室内の様子
鳴き声に誘導するQRコードのついた鳥の解説

展示室に足を踏み入れて目を惹くのは、高さ80cmや90cmに及ぶ、日本の空間には不似合いな大きな壺や花瓶。これらは欧米の富裕層の室内空間を彩るためにつくられたものです。明治時代の輸出用の九谷焼は、卓越した職人技の細かな絵付け(表面に絵柄を描くこと)で知られていますが、それらが全面に施されるだけでなく、しかも大きいことで生まれる圧倒的な存在感は、実物を見てぜひ体感いただきたい点です。

明治時代、九谷焼の生産高の70~80%が輸出されたほどですが、長らく日本では目に触れる機会が少ないため、知る人ぞ知る存在になっていました。戦後、高度経済成長を経て、日本への「里帰り」(買い戻し)が起きます。鶏声磯ヶ谷美術館(栃木県)の先代館長の磯ヶ谷正道氏もそうした里帰りのものなどを一代で収集し、質量ともに日本を代表する「ジャパンクタニ」コレクション約2000点を築きました。今回はこの中から、酉年にちなみ「鳥」の描かれた60件(対の作品もあり)が展示されています。一部は、いしかわ動物園の協力を得て、鳥自体の説明やQRコードによる鳴き声のあるサイトへの案内がなされていますから、スマートフォンで楽しむことも可能です。

展覧会、および資料館の情報は
→ 21世紀鷹峯フォーラム 情報ページ
→ 能美市九谷焼資料館

取材日2017年9月24日